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Channel: 平成の巌窟王・福迫雷太氏はなぜ獄に
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いた。 ちょうちんが体調を崩して、病院を探さなければならなくなったので、私のところに「体の調子が悪いのだけれど、近くの医院に行ったら、どこか大きな病院に行ってみなさいと言われたので、▽▽こちゃん(ちょうちんの実子で、ラッキーの孫、三女になっている)に頼んだのだけれど、そのうちに見つけてあげるからと言って、いつまで待っても探してくれないのよ」と言ってきた。
 私もそんなに大急ぎというわけではないと思い、「気が付いたら探しておくから・・・」というと、妻が「そんな悠長なことを言っていられる段階ではないのかもしれないから、今日、仕事を休んで、探してあげようよ」というので、そうした。
 で、やはり、病院で、事情を説明すると「そんな悠長なことを言っていられる段階ではない。即、入院の手続きをしてください」と言われ、手続きをした。

 ちょうちんは、今まで、見たこともないように感謝した。空きを待つまで、自宅待機であったが、その間に例の三女がやってきた。看病するのかと思っていたらそうではなく、金のありかをちょうちんから、聞きだすのが目的だったようだ。
 ちょうちんも実子である三女にやりたかったのだろう。
 二女がいうには、ちょうちんも明細を書いて三女だけに渡していたそうだ。

 そうやって、入院の朝を迎えた。
 私の家族だけが、車で、同道して、入院させた。

 病院では大部屋であった。大部屋は寂しくなくていいのかもしれないが、ちょうちんは、自分より病状が軽い人に嫉妬して、嫌われていた。
 二女も、三女もほとんど、見舞いには来なかった。
 
 私の子は、もちろん、ちょうちんには似ていない。それどころか、この後しばらくして会った私の母に話し口から体形まで、よく似ている。
 しかし、私はこの時もちょうちんの子だと思っていた。ちょうちんは私の子を見ると、逃げるようにしていたのを知らなかった。
 病院にしばしば見舞いに来る私の子から、逃げたいのか、「三女が来るから帰れ!」といっていた。

 ちょうちんにとって、私の子を見るのは大変な苦痛であったようだ。 

  ちょうちんはいつも口癖のように「私の骨は、竜ちゃんが、始末してくれるから」と、言っていた。
 私は、なにをいつまでトチ狂っているのだろうと、思っていた。
 今、考えると、竜ちゃんはちょうちんの実子だったのだから、当たり前のことだったのですね。
 ちょうちんも、我が母に似ている私の子に怯えて、暮らしていたのですね。
 本当に天網恢恢疎にして漏らさずですね。


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