ちょうちんは三女に手をかけたり、私には江戸川への入水心中を強要したりして、いずれも未遂に終わった。
その後、ラッキーは、もともと、返ってくる日が少なかったが、さらに少なくなった。
珍しく、ラッキーが帰ってきた日だった。家中の包丁とマッチを集めていた。何でだろうと不思議だったが、「かあちゃんが、包丁を投げて困るから、隠しておかなければいけない! マッチで家に火を付けて困るから、マッチも隠さなければ・・・」と言って、マッチと包丁を集めていた。
ラッキーが帰ってこなければ、陰々滅々だったが、帰ってきてもそんな有様だった。そういう日が何ヶ月も続いた。